大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(あ)2009 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

理 由

弁護人宮崎繁樹の上告趣意第一点は、憲法三二条違反をいうが、実質は、訴訟法

違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

しかし職権をもつて記録を調査するに、本件は、検察官控訴にかかる事件である

ところ原審は、(一)第一審裁判所のした検察官の控訴申立通知書が被告人に到達

しなかつたことを看過し、(二)検察官提出の控訴趣意書も被告人に送達せず、(

三)被告人に対する弁護人選任に関する通知書、公判期日変更決定謄本および昭和

三四年九月一四日午前一〇時の公判期日召喚状が不送達となつたのに拘らず、さら

に適法な送達手続をとることなく、職権で弁護人を選任した上、被告人不出頭のま

ま右期日に公判を開廷し、審理の結果弁論を終結し、判決宣告期日を同月二八日午

前一〇時と指定告知し、(四)右判決宣告期日の召喚状を被告人に送達せず、被告

人不出頭のまま判決を宣告したものであつて、右違法は、判決に影響を及ぼすこと

が明らかであり、原判決はこれを破棄しなければ著しく正義に反するものと認める。

よつて、その余の上告論旨に対する判断を省略し、刑訴四一一条一号により原判

決を破棄し、同四一三条本文に則り本件を名古屋高等裁判所に差し戻すべきものと

し、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

裁判官藤田八郎は退官につき評議に関与しない。

検察官村上朝一公判出席

昭和三八伸二月二二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

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裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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